私は、1969年に栃木県宇都宮市で生まれ育ちました。
子供のころの私は、マメで、興味のあることにのめりこみやすい性格だったそうです。当時好きだったのはラジコンで、出来あがってるものではなく、組み立てキットを一から作り上げていくのが好きでした。友達の分も作ってあげたり、究極にはFRPの板を買ってきて自分で設計してオリジナルのラジコンを作り、しかもそのマシンでラジコン大会に出場して150人中3位!表彰台ゲットしたこともありました。そのころから細かい事が好きだったので歯科医という職業にもむいていたのかもしれませんね。
中学生時代は野球をやっていました。全く興味がなかったのですが友達に連れられなんとなく入部した感じでした。小学校時代^^あしたのジョー^^に憧れて毎日トレーニングをしていたおかげで!?身体能力はそこそこあったらしくすぐレギュラーになれました!そこからは得意ののめりこみで練習にも熱が入り、2年生の時の試合で打ったサヨナラ満塁ホームランの感動はいまでも忘れません。
高校時代は打って変わって部活にも入らず、思春期の心の変化なのかとにかく何に対してもやる気が起きず、今思えばこの時期が人生の中で一番もったいない時間を過ごしてしまったような気がします。ただ、バイトで貯めたお金で自動二輪の免許を取り、先輩から譲ってもらったバイクで走った思い出は最高でした。一人になれたのが落ち着いたのでしょうね。
高校3年生のとき、進学先を決める段階になって初めて、将来というものについて考えました。しかし当時はまだ子供で、人生の目的とか、何をしたいかなんていうことは全く考えていませんでした。父が歯科医、兄は歯科大学の歯科医の卵だったので、手先が器用だった私は、「技工士(かぶせ物や入れ歯を作る人)になって、父や兄の患者さんに、最高の技工物を作ってあげられるようになりたい!」と思いついたのです。
その考えを父に話したときの父の一言が、「とにかく、歯科医師の免許をとりなさい。」でした。技工士になるのは後からでもできますが、歯科医師の免許をとるには歯科大学に入って6年間みっちり勉強し、国家資格を取得しなければならないからです。
すっかり技工士になるつもりでいた私は、「学生時代にこれだけ勉強して、これから歯科大学の入試のためにさらに勉強して、大学に入ってからも勉強しなきゃならないなんて…!」と思いました。今思えば、大学に入って遊ぶ、という選択肢もあったのかもしれませんが、「大学に行ったらきちんと勉強しなきゃ」と考えていたんですね。(意外と?まじめ人間なのかも…。)
普通の大学は4年で卒業ですが、歯科大学では6年間学びます。
入学してからの2年間は基礎学年と呼ばれ、座って講義を聞いてノートを取る授業ばかりで、まるで高校の延長のようでした。大学に入ったらはやく専門的な事を学びたいと思っていた私には、ちょっと物足りなかったです。
ところが、専門課程が入ってくる3年生になってから状況は一変しました。高学年になって歯科治療に直結することを学びましたが、特に技術実習や病院実習は楽しかったです。技術実習では現在治療を行っている事と同じ内容を訓練し、病院実習では担当の先生に付きっきりで生の現場で勉強させていただきました。こういう細かい仕事は性格的に、とても合ってると直感的に感じました。
自分の意志で意欲を持ってることはまったく辛くなく、自然と知識の吸収もよかったと記憶しています。この時期が、ここまでの人生の中で一番勉強しました。実習や勉強で寝る間もないほど忙しかったですが、毎日が非常に充実していて、とても楽しかったです。
国家試験に合格し、歯科医師免許を取得した後、知人の紹介で埼玉県の浦和にあるとくやま歯科医院に勤務することになりました。
学生時代に培った技術を、目の前の患者さんに着実に提供することに一生懸命で、周囲を気にしている余裕なんてありませんでした。とにかくミスをしてはいけない。その一心で、神経をすり減らしながら毎日治療をしていました。
とくやま歯科医院の理事長先生には、治療技術もたくさん教わりましたが、それ以上に、歯科治療に対する理念や、医療人として、患者さんをどのように大切にするべきか、ということを深く深く教わりました。
理事長先生の口癖は、『どんな些細な治療でもおろそかにする者は、歯科医師の資格はない』『1本の歯を大切にしてこその歯科医師だ』でした。歯科医として治療を大切にするのは当り前のことですが、忙しい時も、自分が病気の時も、家族やお世話になった人に不幸があった時にも変わらず、その「当たり前」を継続するのがどれだけ難しいか、歯科医を続けていて何度もくじけそうになりました。そのたびに理事長先生の言葉をハッと思い出して、目の前の患者さんに一所懸命、集中する、ということを若いころに繰り返してきました。
今も私が治療を大切にすること、ひいては患者さんを大切にすることをいつも念頭において思考、行動できるようになったのは、理事長先生との出会いがあったからです。この理事長先生の言葉に感動したのを今でも忘れません。自分の歯科医師としての原点です。このことをいつも心がけて診療することが、名取歯科クリニックの理念にもなっています。
5年間、とくやま歯科医院の現場でみっちり修行を積んだ後、この宇都宮市で名取歯科クリニックを開院させていただきました。
最初の1年間は、毎日たくさんの患者さんの顔が見られて、楽しいながらも責任という重圧をいつも感じていたため、必死で余裕がなかったなあと今は思います。その後、少し落ち着いたころからさまざまな学会や技術習得のためのセミナーに足を運ぶようになり、「患者さんに最善の治療をする」という自分の診療スタイルを築き始め、今に至ります。
「そんなことはもう知っているから」という、学ばない姿勢が医療者としては一番いけないと考えています。もちろん、歯科治療については一通り大学で学び、日々の診療を通じて経験もたくさん積んできました。しかし、自分の医院に閉じこもらず表に目を向けてみれば、世界レベルでは新しい理論が出ているかもしれません。もっと患者さんの負担が少なく、もっと早く良くなる方法があるかもしれません。
歯科医師免許は、一度取得してしまえば、特に勉強などしなくても一生そのまま歯科医を続けることもできます。しかし、医療は日進月歩で進化しています。私は患者さんに最善の治療を提供したいので、アンテナを高感度に保ち、常に新しい知識、新しい技術を学ぶことを心がけています。
できるだけ痛くない治療、そして、できるだけ「噛める」機能を回復する治療をめざしています。
治療について疑問や相談したいことがあれば、いつでもお気軽に声をかけてくださいね。
患者さんが大好き!なので、喜んでお答えします。
名取歯科クリニック | |
〒321-0414 栃木県宇都宮市中里町2702-25 アクセスマップ・地図 | |
028-674-7117 |