ボトックス治療
（咬筋ボツリヌス治療）
Botox
ボトックス治療（咬筋ボツリヌス治療）とは
‐botox‐
土壌には、「ボツリヌス菌」という細菌が生息しています。この菌は、ボツリヌストキシン（神経伝達物質の放出を抑制する効果がある毒素）を作り出します。この毒素を除去・精製したものを咬筋に注入することで、緊張をほぐす効果を得られます。その結果、咬筋肥大により引き起こされた下記の症状の改善が期待できます。顎関節症の治療にも使われています。
歯ぎしり
食いしばり
マウスピースの
破損顎の痛み
顎関節症
頭痛
肩こり
首こり
咬筋とは
下顎角（通称「エラ」）のあたりに位置する咀嚼筋の一つであり、食事の際に重要な役割を果たす筋肉です。この咬筋が過度に発達した状態を「咬筋肥大」といいます。
咬筋が肥大すると…
歯ぎしりや食いしばりが原因で咬筋が肥大すると、歯の欠損や摩耗、マウスピースの破損などの悪影響が出る可能性があります。また、頭痛、肩こり、首こりといった症状を訴える方も少なくありません。
咬筋のはたらきの強さは自分では気づきにくいため、自覚症状のない方がたいへん多いです。簡単にチェックできるので、気になる方はぜひご相談ください。歯科医院でお口の中を診察することで、さらに詳しく調べられます。
このような方は…
‐Recommend‐
下記の治療を受けたことのある方は、咬筋力のチェックをおすすめします。
セラミック
（白い歯）補綴
（銀歯など）インプラント
神経
知覚過敏
顎関節症
診療前の簡単10秒
咬筋Check！
咬筋のチェック法は下記のとおりです。
- 力を抜いてエラのあたりに手を当てます。
- 奥歯でグッと強く噛みしめ、2～3回繰り返します。
- 噛みしめることで動く筋肉が咬筋です。
- 噛みしめた咬筋が硬いまたは強いと感じたら、一度ご相談ください。
咬筋の強さのレベルがご自身で判断できない場合も、お気軽にご連絡ください。
咬筋ボツリヌス治療の効果
咬筋ボツリヌス治療を受けると、下記のような症状の緩和・改善が期待できます。
- 顎関節症
- 顎の痛みやクリック音、口が大きく開かないなどの症状が和らぎます。
- 歯ぎしり・食いしばり
- 就寝中の歯ぎしりや日中の食いしばりが軽減され、それによる歯の摩耗を防ぎます。
- 歯への負担
- 過度な咬合力による詰め物や被せ物の脱落、歯の破損を防ぎます。
- 身体の不調
- 食いしばりによる頭痛や肩こりなどの症状が改善されることがあります。
- 見た目の改善
- ガミースマイル（笑ったときに歯肉が見えすぎる状態）の改善や、口角が上がりやすくなるなどの効果が見込めます。
よくあるご質問
‐FAQ‐
治療は痛いですか？
細い注射針を使うため、痛みは最小限に抑えられます。ご希望により麻酔クリームを使うこともできます。
効果はどれくらい持続しますか？
通常3〜6ヵ月となります。定期的・継続的に注射を打つことで、効果を維持できます。
副作用やリスクはありますか？
安全に配慮した薬剤を使い、歯科医師が適切に施術します。しかし、ごくまれに注射部位の腫れや赤み、筋肉の一時的な弱まりが起こることがあります。
リスク・副作用
A型ボツリヌス毒素の注入にともなう一般的なリスク・副作用
- 機能性や審美性を重視するため自費（保険適用外）での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- 効果には個人差がありますが、一般的には3〜6ヵ月程度となり、永続的ではありません。
- 注射の際、痛みや腫れ、内出血を起こすことがあります。
- 注射2〜3日後に一時的に噛み疲れのようなだるさを感じることがあります。
- A型ボツリヌス毒素は熱に弱いため、施術直後は激しい運動、サウナ、長風呂、飲酒など汗をかくような行為は控えてください。
- A型ボツリヌス毒素が拡散してしまう可能性があるため、施術後しばらくは顔のマッサージを控えてください。
- アレルギー症状が出ることがあります。
- 過剰投与すると効果が低下することがあります。
- 緊張筋以外の部位に投与すると、食事をとりにくくなることがあります。
- 筋弛緩作用のある薬を内服中の方には、施術できないことがあります。
- 妊娠中の方、授乳中の方、妊娠の疑いがある方には施術できません。